【注意喚起!】
腹部ペースメーカのタブレットによる電磁干渉 (磁石による強制ペーシング)腹部電池部分からこぶし一個分離して、タブレットを操作するよう指導ください。
ペースメーカ腹部植込み小児で、タブレット(タブレット端末・タブレットPC)内臓磁石による強制ペーシング (マグネットレスポンス)の報告がありました。腹部でのタブレット操作が原因で、胸部にデバイス植込みがされている成人例では注意されていなかった事項です。マグネットレスポンスが記録される機種の出現により発見され、これまで気づかれていなかった事象と推測されます。
マグネットレスポンスによる強制ペーシングは、Spike on Tによる不整脈誘発と、頻回作動による電池消耗のリスクがあります。ICDにおいては、マグネットが接触している間、強制ペーシングははいりませんが、頻拍の検出・治療が停止する機種が多く、多くはアラート音で警告されますが、アラート音が鳴らない機種もございます。
学校でのタブレット学習が普及しております。タブレットを電池部から数cm離すだけで、予防が可能です。公の注意喚起内容は検討中ですが、まずは患者様に腹部電池部分からこぶし一個分離して、タブレットを操作するように指導ください。
※本事例の報告は日本不整脈心電学会雑誌「心電図」で掲載予定です。